『吠え癖』のある犬のしつけ方

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吠え癖のある犬のしつけは時間を要することも多く、飼い主の悩みの種となりがちです。
一度身にしみついてしまった習性を直すのは、動物にとって至難の業であるからです。

 

それでも放っておけば、深夜に吠えて近所迷惑になりますし、訪問客に恐怖を植え付けることにもなりかねません。飼い主も、ストレスを感じながら生活することになってしまいます。

 

上から目線にならず、上手に犬の吠え癖を矯正する方法はあるのかどうか、ここではまとめてみました。

 

 

吠え癖の原因を知ろう

 

そもそも、犬はどうして吠え癖を身につけてしまうのでしょうか。
そこには、いくつかの原因が考えられます。

 

まず、外敵に対する恐怖です。
犬からすれば見慣れない人間を見ると、敵か味方かを瞬時に判別することは困難です。
そのため、警戒心が吠えるという行為によって現れるのです。
また、外敵への恐怖心ゆえに、吠え続けているケースもありえます。

 

縄張り意識も理由のひとつです。
犬は、住み慣れた家を自分の縄張りと認識して暮らしています。
そのため、訪問して来る人は縄張りを荒らす侵入者だと認識してしまい、一刻も早く出て行ってもらおうとして吠えてくるのです。

 

また、欲求不満が吠え癖を招くこともあります。
飼い主にかまってもらえない、散歩の回数が足りない、そんな不満や有り余ったエネルギーが吠えることによって発散されているのです。

 

吠え癖の原因は、一概に断定できるものではなく、それぞれの家庭の事情とあわせて慎重に見極めることが重要です。

 

 

叱るだけでは吠え癖は直らない

 

人間であれば、大騒ぎする子供を叱れば言うことを聞いてくれるでしょう。
しかし、犬の場合は叱るだけで吠え癖を直してくれるとは限りません。
たとえその場では止めても、すぐに吠え癖を再開してしまうことが考えられるのです。

 

なぜなら、犬は悪戯をしているわけでも、むやみに暴れているわけでもなく、自分なりの正当な理由を持って吠えているからです。

 

そのため、人間に怒られても何で怒られているのか、すぐには意味を分かってくれません。
一瞬静かになることもあるでしょうが、それは怒られたことに対して落ち込んでいるだけであり、吠えることが悪いと認識しているのではないのです。

 

犬の吠え癖をしつけようと思ったら、犬が「好き勝手に吠えるのはいけないことだ」と認識するまで、根気強く教えていく必要があります。
叱ることも必要ですが、それだけでは上手く矯正はできないでしょう。

 

 

アメとムチを使い分けよう

 

吠え癖を直すときには、「吠えることの悪」だけではなく「吠えないことの善」をしつけることが大切です。
しつけと叱ることは混同されがちですが、正しいことを教え込むのも、立派なしつけの形だといえるでしょう。

 

たとえば、親戚の集まりがあったり、訪問客が来たりしたときに犬が静かにしていれば、褒めてあげる習慣を作ります。
体を撫でる、おやつを与えるなどの具体的なごほうびがあると、犬にも感覚がすりこまれやすいでしょう。

 

逆に、犬が静かにしておくべきシチュエーションで吠えた場合はすぐに叱ります。
その場で叱らなければ犬は意味が分からないので、タイミングは重要です。

 

そんなアメとムチをしつけが終わるまで繰り返すようにします。
一度や二度なら効果がないでしょうが、何度もアメとムチを繰り返すうちに、ごほうびと吠えないことが犬のなかでつながる日がやってくるでしょう。

 

 

犬が吠えたとき、叱る以外の方法はあるのか

 

犬が吠えたとき、いくら叱っても効果がない、そんなときは叱る以外の方法に切り替えてみましょう。

 

まず、犬が吠えたら犬が嫌がることをしてみるのです。
もちろん、叩くなどの体罰はやめておきたいところですが、犬にとって不愉快なことをしてみると「吠えたら嫌なことが起きる」と考え、吠える回数が減っていくのではないでしょうか。

 

たとえば、犬が吠えるたびに人間からも大きな声を出すという方法です。
また、慣れ親しんだ飼い主の声ではなく、金属音など未知の音で反応すると、犬も居心地の悪さを覚える可能性があります。

 

仲良く暮らしている犬にとっては、叱られる以上に「無視される」状態が苦痛になることもあります。
犬が吠えれば吠えるほど、無視を決め込むようにしてみましょう。
口で何度言っても聞かなかった犬が、かまってもらえないとなったら大人しくなることもありえます。

 

 

大切なのは犬の気持ちを知ること

 

犬を褒めるときにも気をつけたいのは、「吠えるのをやめた」ときの褒め方です。
すぐに褒めてしまうと、犬は吠えていたことに対して褒められたと勘違いする可能性があります。
犬が完全に静まり、冷静になったところで褒めるように心がけましょう。

 

何より、吠え癖の解消において大切なのは、一方的にしつけるだけではなく、吠える原因が人間側で取り除けないかと考えてみることです。
もしかすると、犬が現在の環境に不満があるのかもしれませんし、散歩や遊んであげる頻度が少ないのかもしれません。

 

犬が人間に対してメッセージを送っているにもかかわらず、叱られてしまったら飼い主との信頼関係を壊してしまうことにもなりかねません。

 

厳しくしつける前に、まずは「なぜ吠えるのか」を追求してみましょう。
犬の気持ちになればスムーズに吠え癖のしつけも成功して、より楽しく犬と暮らせるのではないでしょうか。